こんにちは、海技塾.comです!

海技士試験の過去問を解いていると、テキストの解説を読んでも「その解説に使われている専門用語の意味が分からない…」という負のループに陥ることはありませんか?

第4話となる今回は、前回学んだプロンプトの「3つの魔法のルール(役割・目的・形式)」を使って、難解な海事用語を誰にでも分かる言葉に「翻訳」させる具体的なテクニックをご紹介します。

なぜテキストの解説は難しく感じるのか?

市販の参考書や過去問の解説は、正確性を期すためにどうしてもお堅い表現や専門用語の連続になりがちです。初学者にとって、これは高いハードルとなります。

そこで活躍するのがAIです。AIは、複雑で難解な文章を分かりやすく翻訳・要約することが非常に得意です。この能力を活用し、AIに「専門用語の噛み砕き役」を担ってもらいましょう。

実践:専門用語を「小学生レベル」に翻訳するプロンプト

ここでは機関科の試験でよく登場する「キャビテーション(空洞現象)」という言葉を例に、AIに指示を出してみます。

ただ「キャビテーションって何?」と聞くのは、丸投げ(阿吽の呼吸)の指示であり、AIは「空気を読むエスパー」ではないため、参考書と同じような難しい辞書的回答を返してきてしまいます。

そこで、第3話で学んだルールを使って、以下のように指示を出します。

【コピペで使えるプロンプトの型】

あなたは、例え話が非常に上手な小学校の理科の先生です。(役割)

海技士試験の勉強を始めたばかりで、専門用語が全く分からない初心者に向けて(目的)、 「キャビテーション」という現象がどのようなものか、身近な日常生活の例え話を使って、小学生でもイメージできるように3つの箇条書きで解説してください。(形式)

AIの回答イメージ

このプロンプトを入力すると、AIは以下のように答えてくれます。

  • ストローでジュースを思い切り吸うイメージ: ストローを指でつまんで思い切りジュースを吸うと、ストローの中の圧力が下がって泡が出ることがありますよね。キャビテーションもこれと同じで、スクリューの周りの圧力が急激に下がることで、水の中にいきなり「泡」が発生する現象です。
  • 泡が弾ける時の「ミニ爆発」: その泡はすぐに潰れて弾けるのですが、その時にものすごい力(衝撃波)が出ます。これがスクリューの表面を叩き続けます。
  • スクリューがボロボロになる: この「ミニ爆発」が何千回、何万回と繰り返されると、金属でできた頑丈なスクリューでも、まるで虫食いのようにボロボロに削れていってしまいます。

いかがでしょうか?「飽和蒸気圧」や「壊食(エロージョン)」といった難しい言葉を使わずに、現象のイメージをスッと頭に入れることができます。

伝わらなければ「もっと専門用語を減らして」と頼む

もし、最初に出てきた回答がまだ難しかった場合は、そのままAIとの対話(壁打ち)を続けてください。

AIの最大の強みは、「何度やり直しをさせても文句を言わない」ことです。一度で完璧な理解を求めず、「まだ少し難しいので、もっと専門用語を減らして別の例え話で教えてください」と修正指示を出しましょう。

⚠️ 最後の注意点:理解したらテキストに戻る

ただし、第2話でもお伝えした通り、AIが作成したデータはあくまで「下書き(学習の補助)」です。最終的な事実確認と判断は必ず人間が持つ必要があります。

「なるほど、こういうイメージね!」と全体像を掴んだら、必ずお手元の参考書や過去問の解説に戻り、本来の専門用語と紐付けて事実確認を行ってください。この「AIでイメージを掴み、テキストで正確な知識を定着させる」という往復こそが、最も効率的な学習法です。

次回は、「第5話:過去問活用術②・計算問題の『なぜその公式を使うのか?』をステップ・バイ・ステップで解説させる」をお届けします。数学や物理が苦手な方に特におすすめの内容です。お楽しみに!