ディーゼル機関(44)冷却水管理
以下は,三級海技士(機関)筆記試験,機関一に関する過去問題です。
※ 出題時期は,平成22年7月から平成29年4月定期試験までの問題を調べたものです。
問題
ディーゼル機関に関する次の問いに答えよ。 【出題:26/04,27/07】
(2) 冷却清水の水質管理については,どのような事項について注意が必要か。
解答
(2) ① 防錆剤の濃度管理:1~2週間に1回程度計測してメーカの指示した濃度に保つ。冷却清水は,蒸発,漏えい及び機関の開放時等に水量が減少するので適当に補水する。この補水時防錆剤投入前後の濃度変化に注意し,補水量との関連を調べておく。
② pHの管理:8~10の範囲に保つ。この範囲を外れると防錆剤の効果が減るので,防錆剤の濃度計測時は必ずpH値も計測する。
③ 冷却水系統の油分は,フィルタタンクなどでできるだけ除去する。
④ 沈殿物の発生状況に注意し,万一上記①及び②の基準を外れた場合は,冷却水を新替えしなければならないが公害規制に抵触することがあるので,排水については防錆剤メーカと相談する。
参考文献
機関科口述試験研究会編:機関科三級 口述標準テスト,海文堂,1999年
東京海洋大学海技試験研究会編:海技士3E 徹底攻略問題集,海文堂,2011年
機関技術研究会編:最近3か年シリーズ 三級海技士(機関)800題 平成28年度版,成山堂書店,2016年
機関技術研究会編:最近3か年シリーズ 三級海技士(機関)800題 平成30年度版,成山堂書店,2018年