三級海技士(機関)機関一 筆記問題 プロペラ(4)
以下は,三級海技士(機関)筆記試験,機関一に関する過去問題です。
※ 出題時期は,平成22年7月から平成29年4月定期試験までの問題を調べたものです。
問題
プロペラに関する次の問いに答えよ。
(1) ハイスキュープロペラの形状は、どのようになっているか。(略図を描いて示せ。)
【出題:24/10,27/02,29/02】
(2) 入渠時、プロペラを取り付けたままの状態において、プロペラを検査する場合の検査事項をあげよ。
【出題:24/10】
(3) 脱亜鉛現象を生じることがあるのは、どのような材料を使用した場合か。
【出題:27/02,29/02】
(4) 羽根などの割れを浸透探傷法で点検する場合、どのような要領で行うか。
【出題:27/02,29/02】
解答
(1) 図のとおり
<参考>ハイスキュープロペラはスキュー角が25°を超えるものをいう。
スキュー角が3翼では60°以上,4翼では45°以上,5翼では36°以上のものをハイスキュープロペラという。
(2) ① 羽根の屈曲の有無
② 羽根のクラック発生の有無
③ 羽根の腐食・侵食による表面の状態
④ プロペラ軸とプロペラボス前端のゴムガスケット部の状態
⑤ 組立式プロペラにおいては,各羽根の取付けボルト穴周辺の異常の有無
⑥ ボンネット内への漏水の有無,プロペラ締付けナットの緩みの有無
(3) 黄銅鋳物
(4) ① 点検する部分の油や錆などの汚れを洗浄液で入念に除去する。
② 点検する部分に浸透液を塗布するかスプレーで吹き付け,浸透液が十分傷に浸透するまで一定時間放置する。
③ 布や綿に洗浄液をつけて,点検する箇所の浸透液を拭き取る。
④ 洗浄された点検個所に現像液を塗布又はスプレーで吹き付ける。
⑤ 傷があれば,その個所から赤色の浸透液がにじみ出てくるので発見できる。
⑥ 検査終了後は錆の発生を防止するため,洗浄液でよく拭き取る。
参考文献
機関科口述試験研究会編:機関科三級 口述標準テスト,海文堂,1999年
東京海洋大学海技試験研究会編:海技士3E 徹底攻略問題集,海文堂,2011年
機関技術研究会編:最近3か年シリーズ 三級海技士(機関)800題 平成28年度版,成山堂書店,2016年
機関技術研究会編:最近3か年シリーズ 三級海技士(機関)800題 平成30年度版,成山堂書店,2018年