3E 機関3 筆記試験〔計算問題No.9〕ボイル・シャルルの法則(1)
以下は,三級海技士(機関)筆記試験,機関3 計算問題に関する過去問題です。
※ 出題時期は,平成22年7月から平成29年4月定期試験までの問題を調べたものです。
問題
ディーゼル機関の空気冷却器入口の空気温度が123℃,出口温度が48℃とするとき,空気冷却器出口と入口の空気の密度比をボイル・シャルルの法則を用いて求めよ。ただし,空気冷却器の前後における圧力の損失は,無視できるものとする。 【出題:28/10】
解説
ボイル・シャルルの法則は,質量が一定のとき,気体の体積Vは,圧力Pに反比例し,絶対温度Tに反比例するという法則でしたね。
これを式に表すと,
あるいは,
という連続式で表されます。この問題では,後者を使いましょう。
一方で,密度ρは,容積Vを質量mで割ったものです。これをV=の式に変換して,ボイル・シャルルの式に代入すれば,密度ρ1,ρ2を用いたボイル・シャルルの連続式が出来ます。
ここで条件として,
- 空気冷却器の前後で,空気の質量mは,変わりません。
- 空気冷却器の前後で,圧力の損失は無視できます→圧力は変化しない(同じ)
です。
これを上記の連続式に当てはめ,密度の比を求める式に移行すれば,答えは求まります。
なお,式に用いる温度は,絶対温度です。間違えないようにしましょう。
答え:1.23