三級海技士(機関)機関二 筆記問題 同期発電機(4)
以下は,三級海技士(機関)筆記試験,機関二に関する過去問題です。
※ 出題時期は,平成22年7月から平成29年4月定期試験までの問題を調べたものです。
問題
同期発電機に関する次の問いに答えよ。
(1) 運転中に電圧が低下する場合の原因は,何か。
(2) 並行運転に入る前,同期検定器の指針がSLOW(反時計回り)に回るのは,どのような場合か。
(3) 並行運転中に同期発電機の負荷分担は,どのようにして調整するか。また,この調整操作中,注意することは何か。
【出題:23/04】
解答
(1) 運転中に電圧が変動する場合の原因は,負荷変動の影響あるいは励磁系の故障などがある。
(2) これから投入しようとする発電機の周波数が母線の周波数よりも低い場合。
(3) 手動により負荷分担を実施する場合は,電力計の表示を見ながら,負荷(有効電力)を増やそうとする発電機のガバナを上げ(スピード増)とし負荷を減らそうとする発電機のガバナを下げ(スピード減)の操作を同時に行い,両機の電力計の表示が等しくなるように調節する。負荷分担は主として,有効電力の分担を均等に分担させることであるが,負荷分担終了後,負荷の力率にも注意する必要がある。有効電力の分担は均等でも,もし,力率がアンバランスの場合は,無効電力の分担が不均等であり,その場合は,励磁系により微調整する必要がある。
参考文献
機関科口述試験研究会編:機関科三級 口述標準テスト,海文堂,1999年
東京海洋大学海技試験研究会編:海技士3E 徹底攻略問題集,海文堂,2011年
機関技術研究会編:最近3か年シリーズ 三級海技士(機関)800題 平成28年度版,成山堂書店,2016年
機関技術研究会編:最近3か年シリーズ 三級海技士(機関)800題 平成30年度版,成山堂書店,2018年