はじめに
以下は,三級海技士(機関)の筆記試験 「機関1」のディーゼル機関(6)〔ディーゼル機関及びこれらの付属装置の各構成部の形状,材質及び作動〕に関するの過去問題です。
※ 出題は,平成22年10月から令和7年7月定期試験までの問題を調べたものです。(類)は,類似の問題を示します。解答は一緒です。平成=H,令和=Rに年/月を数字で示しております。
クランク軸
〔問題1〕
四サイクルディーゼル機関のクランク軸に関する次の問いに答えよ。
(1) クランクピンの真円度とは,どのようなことか。
(2) クランクピンで偏摩耗が多い部分は,どこか。
(3) クランクピンの偏摩耗が大きくなると,どのような害があるか。また,その理由は何か。
(4) クランクアームに取り付ける釣合いおもりは,どのような力と釣り合わせるためのものか。
【出題:H26/07,H28/02,H30/07,R02/04,R04/07,R07/02】
〔問題2〕
ディーゼル機関のクランク軸に関する次の文の中で,正しくないものを2つあげ,その理由を記せ。
㋐ クランク軸の材料は,一般に,鍛鋼が用いられる。
㋑ クランクアーム開閉量の計測は,ジャーナルの軸心線上で計測する。
㋒ クランクアーム開閉量の限度は,シリンダー径を基準として決められている。
㋓ クランクアーム開閉量は,主軸受の摩耗量により変化する。
㋔ クランクのピンとアームを一体につくり,ジャーナルをアームに焼きばめしたものは,半組立形クランク軸という。
【出題:H24/07】
〔問題3〕
ディーゼル機関のクランク軸に関する次の文の中で,正しくないものを2つあげ,その理由を記せ。
㋐ クランク軸の材料は,一般に,鍛鋼が用いられる。
㋑ クランクアーム開閉量の計測は,ジャーナル下端を延長したアームの内側で計測する。
㋒ クランクアーム開閉量の限度は,シリンダー径を基準として決められている。
㋓ クランクアーム開閉量は,主軸受の摩耗量により変化する。
㋔ クランクピンの真円度とは,クランクが1回転したときのピンの中心の軌跡をいう。
【出題:R05/02】
カム軸
〔問題1〕
二サイクルディーゼル機関の直接逆転装置に関する次の文の[ ]の中に適合する字句を記せ。
(1) カム軸移動式では,カム軸に[ ㋐ ]用と[ ㋑ ]用の2種類のカムを取り付け,カム軸の移動は,圧縮空気を利用した油圧により行われる。しかしカム軸の移動は,操縦ハンドルが[ ㋒ ]位置にある場合は,行われないような安全装置がある。カム軸を移動させる場合,ローラとカムが接触したまま滑らせる方法と,ローラをまず[ ㋓ ]ておいて軸を動かす方法がある。
(2) カム回転変位式では,カム軸とこれに緩くはめてある鎖車(チェーンホイール)との間にかみ合いクラッチを設けて,クランク軸の回転は鎖車とかみ合う[ ㋔ ]によってカム軸に伝達される。逆転に際しては,まず圧縮空気をブレーキシリンダに送り,カム軸を一時[ ㋕ ]のようにする。始動空気で機関が逆転すれば,鎖車はかみ合いクラッチの[ ㋖ ]だけ回転して,カムと[ ㋗ ]軸の位置関係を変える。このとき,ブレーキシリンダへの圧縮空気は自動的に断たれて,カム軸は逆方法に回転する。
【出題:H24/10,H28/10,H30/04】
〔問題2〕
二サイクルディーゼル機関の直接逆転装置に関する次の文の[ ]の中に適合する字句を記せ。
(1) カム軸移動式では,カム軸に前進用と後進用の2種類のカムを取り付け,カム軸の移動は,[ ㋐ ]空気を利用した油圧により行われる。しかしカム軸の移動は,操縦ハンドルが[ ㋑ ]の位置にある場合は,行われないような安全装置がある。カム軸を移動させる場合,ローラとカムが接触したまま滑らせる方法と,ローラをまず[ ㋒ ]ておいて軸を動かす方法がある。
(2) カム回転変位式では,カム軸とこれに緩くはめてある鎖車(チェーンホイール)との間にかみ合いクラッチを設けて,クランク軸の回転は鎖車とかみ合う鎖によってカム軸に伝達される。逆転に際しては,まず㋐空気を[ ㋓ ]に送り,カム軸を一時[ ㋔ ]のようにする。㋐空気で機関が逆転すれば,鎖車はかみ合いクラッチの[ ㋕ ]だけ回転して,カムと[ ㋖ ]軸の位置関係を変える。このとき,㋓への㋐空気は自動的に断たれて,カム軸は逆方法に回転する。
【出題:R04/10】
〔問題3〕
ディーゼル機関の燃料カムの調整に関する次の問いに答えよ。
(1) カムの位置を調整できるようにしてあるのは,なぜか。
(2) 図は,燃料カムのカム軸への取付け状態を示す。このカムの場合,どのような要領で位置の調整を行うか。
【出題:H27/02,H30/10,R05/10】

