三級海技士(機関)機関一 筆記問題 ディーゼル機関(24)
以下は,三級海技士(機関)筆記試験,機関一に関する過去問題です。
※ 出題時期は,平成22年7月から平成29年4月定期試験までの問題を調べたものです。
問題
図は,ディーゼル機関のボッシュ式燃料噴射ポンプを示す。図に関する次の問いに答えよ。
(1) 送出し弁④は,燃料噴射弁の油の切れをよくするため,どのような形状としているか。(略図を描いて説明せよ。)
【出題:24/04,27/07,29/04】
(2) ⑧の部分に入るガスケットは,どこの部分の燃料油が漏出するのを防止するものか。
【出題:24/04,27/07】
(3) プランジャ及びプランジャバレルを取り外す場合,どのような手順で行うか。ただし,燃料吸込み管及び燃料噴射管などは取り外して,ポンプは作業台に置いてあるものとする。(図の番号を利用して説明せよ。)
【出題:24/04,27/07,29/04】
解答
(1) 送出し弁と弁案内との間に小さいピストンを設けて,弁が下がり閉じるときに小さいピストンの行程容積だけ,高圧管内の油を吸いもどして油圧を下げ(ⅱ),燃料噴射弁の切れをよくしている。
(2) プランジャバレル内の燃料油が、送出し弁座の周囲から外部に漏れ出るのを防いでいる。
(3) (ア)ポンプを作業台に固定して⑨(燃料噴射管継手)を取り外し,送出し弁ばねを取り外す。
(イ)抜出し要具にて④(送出し弁),弁座及び⑧に入っているガスケットを取り外す。
(ウ)ポンプを逆さまに固定し直し,⑤(プランジャガイド)を少し押し下げて取り外し要具にて⑥(スナップリング)を外し,⑤(プランジャガイド)を抜き出す。
(エ)③(プランジャ)とプランジャばねを下部まね受けと一緒に取り出す。
(オ)上部ばね受けを取り外し,①(ラック)とピニオンのかみ合わせマークを確認して⑦(調整輪)を取り外す。
(カ)再度ポンプを元の位置に固定し,⑩(位置決めボルト)を外して②(プランジャバレル)を下から押し下げて上方へ抜き出す。
参考文献
機関科口述試験研究会編:機関科三級 口述標準テスト,海文堂,1999年
東京海洋大学海技試験研究会編:海技士3E 徹底攻略問題集,海文堂,2011年
機関技術研究会編:最近3か年シリーズ 三級海技士(機関)800題 平成28年度版,成山堂書店,2016年
機関技術研究会編:最近3か年シリーズ 三級海技士(機関)800題 平成30年度版,成山堂書店,2018年