三級海技士(機関)機関一 筆記問題 プロペラ軸系(12)
以下は,三級海技士(機関)筆記試験,機関一に関する過去問題です。
※ 出題時期は,平成22年7月から平成29年4月定期試験までの問題を調べたものです。
問題
プロペラ軸に発生するクロスマークに関して,次の問いに答えよ。【出題:26/02】
(1) クロスマークは,どのような模様を呈するか。
(2) クロスマークの発生を防止するため,どのような事項に注意しなければならないか。
解答
(1) クロスマークとは,軸に生じるX形の細かい傷のことで,傷の方向は軸線に対して約45°の角度をもつ。
(2) ① 軸を抜き出したときなど,スリーブの浮き,プロペラボスゴムガスケットの状態,スリーブ端の腐食の状態などを入念に検査し,腐食が起こらないように注意する。
② 軸に傷,割れの有無を調べて,これを発見したときには旋削整形の後,磁気探傷などにより確認しておく。
③ 裸身部は,ゴム巻き,塗装などの防食を十分にする。
④ 船尾管グランド部からの漏水が裸身部にかからないようにする。
⑤ 危険速度では運転しないなど,ねじり振動の発生を少なくする。
参考文献
機関科口述試験研究会編:機関科三級 口述標準テスト,海文堂,1999年
東京海洋大学海技試験研究会編:海技士3E 徹底攻略問題集,海文堂,2011年
機関技術研究会編:最近3か年シリーズ 三級海技士(機関)800題 平成28年度版,成山堂書店,2016年
機関技術研究会編:最近3か年シリーズ 三級海技士(機関)800題 平成30年度版,成山堂書店,2018年