三級海技士(機関)機関三 筆記問題 燃料(2)

三級海技士(機関)機関三 筆記問題 燃料(2)

以下は,三級海技士(機関)筆記試験,機関三に関する過去問題です。

※ 出題時期は,平成22年7月から平成29年4月定期試験までの問題を調べたものです。

問題

低質燃料重油をディーゼル機関に使用する場合に関して,次の問いに答えよ。

(1) 機関入口の加熱温度は,どのようにして決めるか。【出題:22/10,25/02】

(2) 硫黄分を多く含む燃料油に対して,使用する潤滑油にはどのような性状が要求されるか。また,その理由は,何か。【出題:25/02】

(3) 硫黄分を多く含む燃料油に対して,取扱い上どのような注意をするか。【出題:22/10】

コメント

(1) それぞれの主機関には,メーカーで推奨する主機関入口の燃料の粘度があります。その粘度に調整するために燃料の加熱を行います。しかし,それはあくまでも目安であって,機関の燃焼状態を確認し,加熱の温度(燃料の入口粘度)を調整する必要があります。

(2) アルカリ価。燃焼ガスの硫酸を中和するため。

(3) 燃料が燃焼す過程で硫黄分が無水硫酸へとなります。この状態からシリンダ内の温度が下がると硫酸へと変化するため,ジャケット冷却水温度を下げ過ぎないように注意しなければなりません。
また,高アルカリ価のシリンダー油を使用して,硫黄酸化物の中和を行います。さらに,機関停止後に機関が冷えると硫酸が生成されるため,使用後のエアーラン及び冷機作業は適切に行う。

三級海技士(機関)筆記試験問題
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