三級海技士(航海) 運用 筆記試験問題 プロペラの作用

三級海技士(航海) 運用 筆記試験問題 プロペラの作用

以下は,三級海技士(航海)の筆記試験における,運用に関する過去問題です。

※ 出題は,平成20年7月から平成30年2月定期試験までの問題を調べたものです。「平成/年」を数字で示しております。

問題

固定ピッチプロペラの二軸船をその場で回頭させるため,回頭舷の主機を後進に,反対舷の主機を前進にかけて両舷の主機の推力を利用する場合,互いのプロペラが外向きに回転する外回り式とその逆の内回り式では,どちらのほうが回頭に有利か。理由とともに述べよ。

【出題:28/02,29/07,30/02】

解答

外回り式の二軸船において,左舷のプロペラを前進,右舷のプロペラを後進として右回頭を行った場合,右舷プロペラの左回転によるサイドワイズプレッシャーによる船首の偏向作用とプロペラ放出流の船尾側圧作用はいずれも船尾を左に押す方向に働く。また,左舷プロペラに働くサイドワイズプレッシャーも船尾を左の方向に押すように働くため,これらの力が相まって船首の右回頭が助長される。これは左舷プロペラを後進,右舷プロペラを前進として左回頭を行うときも同様に現れる。
プロペラが内回り式の場合はこの特徴は失われる。このため、外回り式の方が回頭には有利である。

参考文献

航海技術研究会編:最近3か年シリーズ 三級海技士(航海)800題 平成24年度版,成山堂書店,2012年

航海技術研究会編:最近3か年シリーズ 三級海技士(航海)800題 平成27年度版,成山堂書店,2015年

航海技術研究会編:最近3か年シリーズ 三級海技士(航海)800題 平成30年度版,成山堂書店,2018年

三級海技士(航海)筆記問題
三級海技士(航海)筆記問題(全問掲載済み) 平成22年7月から平成30年2月定期試験までの問題を調べたものです。 参考文献 東京海洋大...