3N航海 筆記試験問題 航海計画(推奨航路の利用)
以下は,三級海技士(航海)の筆記試験における,航海計画に関する過去問題です。よく出る問題ですので,何を求めているかを考えて,出来るだけ多く答えれるようにしてください。※ 出題は,平成20年7月から平成30年2月定期試験までの問題を調べたものです。「平成/年」を数字で示しております。
問題
海図に記載されている推薦航路を利用する場合は,どのような注意が必要か。
【出題:22/02,23/02,24/02,26/07,27/07,29/02】
解説
推薦航路(Recommended Track)とは,水路図誌の発行者が,地形,海潮流その他自然的条件のみを考慮して,航海の安全のために推薦した航路で,黒色の実線又は破線で記録してあります。
下の図は,備讃瀬戸北航路と備讃瀬戸南航路の西側の推奨航路との関係を示したものです。
例えば,上の図で,西側から東に向かっていたとします。推奨航路上を航行していたらどうなるでしょう。まず,ブイに衝突する可能性がありますね。そして,最後まで推奨航路上を航行していると備讃瀬戸南航路にスムーズに入れませんね。
また,最初に述べた通り,地形,海潮流その他の自然的条件のみを考慮されていますから,他船との行き会い,横切りなど交通的条件を考慮していません。
このため,海上衝突予防法及び海上交通に関する航法については,その海域ごとの関係法令を参照しなければなりません。
推薦航路は,本来,ある程度の可航幅をもっているのですが,それを省略して,1本の標準的な航路線で示してあるので注意が必要です。