3N航海 筆記試験問題 レーダー航法

レーダー航法

以下は,三級海技士(航海)の筆記試験における,レーダー航法に関する過去問題です。類似の問題が複数ありますので,要点を理解して全て答えれるようにしてください。※ 出題は,平成20年7月から平成30年2月定期試験までの問題を調べたものです。「平成/年」を数字で示しております。

問題1

次の(1)~(3)の船位を精度のよい順に番号で示し、その理由を述べよ。

(1) 単一の物標のレーダー方位とその物標のレーダー距離による船位
(2) 単一の物標の視認によるコンパス方位とその物標のレーダー距離による船位
(3) 数個の物標のレーダー方位による船位

【出題:20/07,22/04,25/04】

問題2

外洋から陸岸に接近する場合,レーダースコープ(レーダー表示面)上に陸上物標の映像を初認したとき,船位決定上注意しなければならない事項を述べよ。

【出題:21/02,22/02,23/04, 24/02,24/07,25/10,27/02,28/02,29/04】

問題3

レーダーを使用して船位を求める場合,物標の方位及び距離を測定するときには精度上どのような注意が必要か。

【出題:21/04,24/10,26/10,29/10(類)】

解説

レーダーによる船位を求める問題ですね。これは,レーダーの誤差がどの程度かを覚えておく必要があります。まず,レーダーで方位を測るのと,距離を測るのと,どちらが誤差が少ないのでしょうか?これは,忘れてはいけません。距離の方が,方位よりも誤差が少ない!!レーダーによる方位測定には約2度の誤差があります。一方の距離測定の場合は,誤差約2%です。ちなみに視覚によるコンパス方位の誤差は,1%以内程度です。えっ,レーダーの方位の誤差が2度だったら,360分の2で180分の1じゃん,1%未満じゃん,ですって。2度は,角度の誤差であって,遠くになるほど,2度でも距離の誤差が大きくなりますよね。そういうことです。2度の誤差は,一概に%で誤差(測位誤差)を示すことが出来ないのです。そのようなことを踏まえると,測位誤差の少ない順番は,自然に導かれますね。
一方で,遠い物標を使用してレーダー測位を行う場合は,地球が丸いことに注意する必要があります。
レーダーの画面上の近くの物標と遠くの物標がどのように映るかよく考えて答えましょう。

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