三級海技士(航海) 運用 筆記試験問題 運動性能(6)

三級海技士(航海) 運用 筆記試験問題 運動性能(6)

以下は,三級海技士(航海)の筆記試験における,運用に関する過去問題です。

※ 出題は,平成20年7月から平成30年2月定期試験までの問題を調べたものです。「平成/年」を数字で示しております。

問題

固定ピッチプロペラの一軸右回り船が,風潮等外力の影響のない海上を舵中央で前進航走している場合のプロペラの作用等に関する次の問いに答えよ。【出題:23/10】

(1) プロペラの回転によって生じる水の流れと名称を略図で示せ。

(2) (1)の流れは船首の偏向にどのような影響を及ぼすか。

(3) 横圧力は船首の偏向にどのような影響を及ぼすか。理由とともに述べよ。

解答

(1) プロペラが水中で回転すると,プロペラに吸引される「吸入流」と,プロペラから螺旋状になって排出される「放出流」が生じる。
吸入流は,船底から斜め上向きの流れとなってプロペラに流れ込む。プロペラから後方に右回りに排出された放出流は,プロペラ軸から上部の舵面には左から右へ,下部の舵面には右から左へ流れ込み舵を押す。

(2) 吸入流の作用:プロペラ翼が右半円を回る時は,左半円を回るときよりも推力を増すため,船首をやや左に偏向させる。
放出流の作用:舵に対する流れの入射角は,舵上部の流れよりも下部の流れの方が大きいため,舵下部を左舷に押す舵圧の方が,舵上部を右舷に押す舵圧よりも大きくなる。このため,舵中央の場合でも,右回頭の傾向となる。

(3) プロペラが回転すると,プロペラ翼は翼面と直角方向に水の反力を受ける。この反力のうち,船首尾方向の分力は船を前進させる推力となり,横方向の分力は船に回頭作用を与える。水の反力の大きさは水面からの深さに比例して大きくなるため,横方向の分力もプロペラの上部より下部の方が大きくなり,その結果,右回り一軸船においては,前進時には船尾が右舷に押される。

参考文献

航海技術研究会編:最近3か年シリーズ 三級海技士(航海)800題 平成24年度版,成山堂書店,2012年

航海技術研究会編:最近3か年シリーズ 三級海技士(航海)800題 平成27年度版,成山堂書店,2015年

航海技術研究会編:最近3か年シリーズ 三級海技士(航海)800題 平成30年度版,成山堂書店,2018年

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