ちいさなふなのるくんの大冒険(迷子編) 第4話 お姉さんのひみつ
「ふなのるくん。ちょっと、きゅうけいしていこうか。」(お姉さん)
「わーい。どこで?」(ふなのるくん)
「そうね。私の乗っている船が近いので、ちょっときゅうけいしましょう。」(お姉さん)
「わ~い。」(ふなのるくん)
ふなのるくんとお姉さんは、1せきの船の前まで来ました。
「お姉さんの船。何か大きな箱を積んでるね。」(ふなのるくん)
「あれはコンテナと言って、あの中に色んな荷物を入れて船で運んでいるの。」(お姉さん)
「とらっくの後ろの部分みたいだね。」(ふなのるくん)
「そうね。陸では、専用のトレーラーに乗せて、トラックみたいな形で運んでいるの。」(お姉さん)
「ふ~ん。トラックの荷台にもなるんだ。」(ふなのるくん)
「そうよ。ここまでは、トレーラーで運んできて、船に載せかえて、遠くまで多くを運ぶのよ。」(お姉さん)
「ふ~ん。タンカーといっしょで運転手さんが少なくてすむんだね。」(ふなのるくん)
「(笑)。ふなのるくん、えらいね。ちゃんと覚えてたのね。」(お姉さん)
「当たり前だよ~。お姉さんがさっき、おしえてくれたばかりだし。」(ふなのるくん)
「そうね。じゃあ、乗船しましょう。」(お姉さん)
ふなのるくんとお姉さんは、テーブルのある部屋に来ました。
「船長。お帰りなさい。そのコルクどうしたんですか?」(若い船員さん)
「船長って、お姉さん、船長なの?」(ふなのるくん)
「そうよ。私は、この船の船長よ(笑)」(お姉さん)
「ふ~ん。ところで船長ってえらいの?」(ふなのるくん)
「えっと。そうね。一応、この船の中では一番上だけど。」(お姉さん)
「へ~。そうだったんだ。航海士って言っていたじゃん。」(ふなのるくん)
「(笑)そうね。船長は、航海士の中から選ばれるの。」(お姉さん)
「へ~。」(ふなのるくん)
しばらく、船員さんたちとお話していたところ、1人の船員さんが言いました。
「船長、ところで、そのこるく人形は、どこから来たんですか。」(若い船員さん)
「あっ、忘れてた。それを探すのを手伝っていたの。この子の持ち主を探していたのよ。」(お姉さん)
「えっ。忘れていたの?」(ふなのるくん)
「じゃあ、そろそろ行きましょうか?」(お姉さん)
「うっ、うん。じゃあね。船員さんたち、バイバ~イ」(ふなのるくん)
ふなのるくんとお姉さんは、再びお兄さんを探し始めました。