三級海技士(航海) 法規 筆記試験問題 港則法 特定港での航路内での航法(1)

三級海技士(航海) 法規 筆記試験問題 港則法 特定港での航路内での航法(1)

以下は,三級海技士(航海)の筆記試験における,法規(港則法及び同法施行規則)に関する過去問題です。

※ 出題は,平成20年7月から平成30年2月定期試験までの問題を調べたものです。「平成/年」を数字で示しております。

問題

下図に示すように,甲及び乙の2隻の動力船が,港則法で定める特定港の航路内を航行し,しゅんせつ作業中の丙船付近で出会うおそれがある場合,両船はそれぞれどのような航法に基づき,どのような動作をとるべきか。ただし,両船とも総トン数5000トンで丙船付近では,甲及び乙の両船が同時に航路内を安全に通過できるほどの余裕はない。

【出題: 20/10(類),24/04(類),28/10】

ヒント

ポイントは,両船が同時に航路内を安全に通過できるほどの余裕がないこと。

余裕があれば,港則法第14条に従って,両船が右側通行により通過すればよいのですが。

そうでない場合は,基本法に戻って,海上衝突予防法 第38条,第39条を適用しましょう。

(切迫した危険のある特殊な状況)
第三十八条 船舶は、この法律の規定を履行するに当たつては、運航上の危険及び他の船舶との衝突の危険に十分に注意し、かつ、切迫した危険のある特殊な状況(船舶の性能に基づくものを含む。)に十分に注意しなければならない。
2 船舶は、前項の切迫した危険のある特殊な状況にある場合においては、切迫した危険を避けるためにこの法律の規定によらないことができる。
(注意等を怠ることについての責任)
第三十九条 この法律の規定は、適切な航法で運航し、灯火若しくは形象物を表示し、若しくは信号を行うこと又は船員の常務として若しくはその時の特殊な状況により必要とされる注意をすることを怠ることによつて生じた結果について、船舶、船舶所有者、船長又は海員の責任を免除するものではない。

三級海技士(航海)筆記問題
三級海技士(航海)筆記問題(全問掲載済み) 平成22年7月から平成30年2月定期試験までの問題を調べたものです。 参考文献 東京海洋大...