三級海技士(機関)機関一 筆記問題 ディーゼル機関(47)インジケータ線図
以下は,三級海技士(機関)筆記試験,機関一に関する過去問題です。
※ 出題時期は,平成22年7月から平成29年4月定期試験までの問題を調べたものです。
問題
図は,ディーゼル機関のインジケータ線図である。図に関する次の問いに答えよ。
(1) (A),(B),(C)及び(D)のインジケータ線図から,それぞれ何を知ることができるか。 【出題:23/04,27/04】
(2) (A)の直線の長さは,何を示すか。 【出題:23/04,27/04】
(3) (B)は,インジケータを機関に取り付けた後,一般に,どのようにして撮取するか。
【出題:23/04】
解答
(1) (A)圧力―容積線図(P-V線図)であり,たび形線図とも呼ばれる。面積が,そのシリンダで発生した仕事を示すことから,そのシリンダの図示出力が求められる。
(B)手引き線図である。そのシリンダの圧縮圧力,最高圧力,燃焼状態を知ることができる。
(C)連続圧力線図である。そのシリンダの最高圧力及び圧縮圧力を知ることができる。
(D)弱バネ線図である。低圧部分を拡大して描き,排気及び吸気の圧力部分の圧力変化を知ることができる。
(2) ピストンの行程(ストローク)を示す。
(3) ① インジケータ線図を撮取するときは,機関始動後,十分に機関が暖まってから行う。
② インジケータを取り付ける前に,一度,コックを開いてガスを噴出させて通路に付着しているカーボンなどを十分に吹き出して,通路のふさがりがないようにする。
③ インジケータは確実に取り付け,取付け部よりガスの漏れがないことを確認する。
④ インジケータに用紙を取り付け,線図を撮取する。このときインジケータコードの長さは,用紙の中央に線図がくるように調節する。
⑤ 線図の採取は手早く行い,採取後は直ちにインジケータ弁を閉じる。
⑥ 連続してインジケータ線図を何枚も撮り,過熱したまま使用しないこと。
参考文献
機関科口述試験研究会編:機関科三級 口述標準テスト,海文堂,1999年
東京海洋大学海技試験研究会編:海技士3E 徹底攻略問題集,海文堂,2011年
機関技術研究会編:最近3か年シリーズ 三級海技士(機関)800題 平成28年度版,成山堂書店,2016年
機関技術研究会編:最近3か年シリーズ 三級海技士(機関)800題 平成30年度版,成山堂書店,2018年