三級海技士(機関)機関一 筆記問題 補助ボイラ 作動原理(6)

三級海技士(機関)機関一 筆記問題 補助ボイラ 作動原理(6)

以下は,三級海技士(機関)筆記試験,機関一に関する過去問題です。

※ 出題時期は,平成22年7月から平成29年4月定期試験までの問題を調べたものです。

問題1

補助ボイラに関する次の文の中で,正しくないものを2つあげ,その理由を記せ。【出題:25/07,27/04,29/07】

㋐ 蒸気内管の下側には,ドレンを排除するための小孔を設ける。
㋑ 給水内管は,ボイラ胴の最低部に導かれている。
㋒ 安全弁の上部には,手動で蒸気を逃がすためのレバーが取り付けてある。
㋓ 水面計元弁の蒸気側の元弁では,できるだけ蒸気止め弁の近くに設ける。
㋔ 給水止め弁は,ボイラと給水逆止め弁の間に設ける。

解答1

㋑と㋓

㋑ 給水内管は,安全低水位面より少し下に設置されており,管の先端を塞いで側面に多数の小穴を開け,そこから給水を細分して噴出するようにしてある。

㋓ 水面計元弁の蒸気側の元弁は,蒸気止め弁にあまり接近した位置にあってはいけない。これは蒸気止め弁近くでは,幾分蒸気圧が下がることがあるため,水面計内の水面を引き上げるようになり,実際の水面より高くあらわれることがある。

問題2

補助ボイラに関する次の文の中で,正しくないものを2つあげ,その理由を記せ。【出題:22/10】

㋐ 安全弁の上部には,手動で蒸気を逃がすためのレバーが取り付けてある。
㋑ 蒸気内管は,ボイラから取り出す蒸気に水滴が混入しないようにするために設ける。
㋒ 給水内管の先端は,ボイラ胴の最底部中央付近まで導かれている。
㋓ 水面吹出し弁は,内管によりスカムパンに連絡している。
㋔ 給水逆止め弁は,ボイラと給水止め弁の間に設ける。

解答2

㋒と㋔

㋒:給水内管の先端は,安全低水位付近とする。これは,温度の低い給水がボイラ胴底部に接して不当な熱応力が発生することを避け,ボイラ水とよく混合するようにするためである。

㋔:給水止め弁をボイラに近い方に取り付け,給水逆止め弁が故障の場合に,給水止め弁を閉めることによって,ボイラ圧力を低下させることなく修理できるようにする。

参考文献

機関科口述試験研究会編:機関科三級 口述標準テスト,海文堂,1999年

東京海洋大学海技試験研究会編:海技士3E 徹底攻略問題集,海文堂,2011年

機関技術研究会編:最近3か年シリーズ 三級海技士(機関)800題 平成28年度版,成山堂書店,2016年

機関技術研究会編:最近3か年シリーズ 三級海技士(機関)800題 平成30年度版,成山堂書店,2018年

三級海技士(機関)筆記試験問題
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