本日は、ディーゼル機関の燃料噴射弁に付着するカーボンフラワーをご紹介しましょう。
カーボンフラワーとは、簡単にいうとカーボンで出来た花。全然、ひねりがないですね(笑)。
さて、ディーゼル機関は、圧縮された高温の空気の中に、高圧の燃料を噴射して燃焼させます。
この時、燃料を噴射するのが、燃料噴射弁。
この燃料噴射弁から噴射する燃料は、適当な時期(分かり易く言えばピストンの位置)に適当な期間噴射されることにより、良好な燃焼を保つことができます(この辺りの詳しいお話はいつかいたします)。
では、適切に噴射されなかったら?
たとえば、燃料の噴射が終わらなければならない時期に終わらなかったり、燃料がしっかりと止まらず、滴下するような状態になったら。
燃焼不良や蒸発した燃料の固形分(カーボン,炭化物)が、燃料噴射弁の先に付着することとなります。
この炭化した付着物が花が咲いたように広がった形になるのがカーボンフラワーです。
このカーボンフラワーが付着するとさらに燃焼不良を起こし、さらに大きくなっていきます。
で、結構、大きくなって、排気温度が上がるようになってきた状態のものがこちら。
あまり綺麗な花ではないですね。
この状態になると、そのシリンダーだけ排気温度が上がってきますので燃料噴射弁を疑ってみてください。
燃料をA重油にして少し運転するとカーボンフラワーが落ちる場合もあるようです。
また、ハンマーで、コーンと叩いて落とすなんて人もいます(笑)。