三級海技士(機関)執務一般 筆記問題 その2

問題

船舶を出渠させるため張水する場合,機関士としての一般的な注意事項をあげよ。
【出題:24/04,25/02,28/07(平成/月)】

コメント

そもそも入渠の目的は,何でしょうか?基本手には,入渠しなければ出来ない検査や整備作業,修理といったことをするために入渠します。特に必要がないのに入渠したら,ドック費用が高額になるだけですからね。

では,入渠しなければ出来ないこととは,何でしょうか。ずばり,日頃は,水面下にあって,作業が出来ない位置にある部位に関する整備作業等ですね。

このように考えると,出渠の際には,それらの作業が終わっていることが大前提ですね。そして,出渠の張水の際には,その作業が適正に行われており,作業の不良によって船内への浸水がないことを確認しなければなりません。

また,その作業を行うために行った準備作業(特に弁の操作)が通常の航海中の状態に戻され,船内へ浸水がないことを確認しておく必要があります。

一方で,出渠の際に張水すると船が水の上に浮くこととなります。この際,傾かないよう,事前にバラストの調整を行う訳ですが,そのためには,工事等によってどのような重量物がどこに配置・移動され,又は撤去されているのかを把握する必要があります。このバラスト調整作業は,機関部の仕事ではありませんが,機関の開放等により重量物が移動されている場合などは,バラスト調整を行う航海士に伝えておかなければなりません。

以上のようなことを考慮し,参考書の解答をご確認ください。

関連写真

以下は、シーチェスト(船外)と船外弁(船内側)です。船外弁は、取り外した状態です。

この状態で、張水したら・・・・・

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