三級海技士(機関)機関二 筆記問題ガス圧縮式冷凍装置(7)
以下は,三級海技士(機関)筆記試験,機関二に関する過去問題です。
※ 出題時期は,平成22年7月から平成29年4月定期試験までの問題を調べたものです。
問題
フロンガス圧縮式冷却装置に関する次の問いに答えよ。
(1) 凝縮器の冷却管の冷却水側が汚れると,高圧側のガス圧は,どのように変わるか。また,それは,なぜか。
【出題:29/04】
(2) 温度自動膨張弁の開度は,どのようにして自動的に調整されるか。
【出題:26/02,29/04】
(3) リキッドバックとは,どのような現象か。また,リキッドバックのまま運転すると,どのような不具合を生じるか。
【出題:26/02】
解答
(1) 高圧側のガス圧は高くなる。
【理由】冷却水側の汚れにより凝縮器の冷却能力が低下し,不凝縮ガスが増加するためガス圧は高くなる。
【補足コメント】同じ理由で冷却水の温度が上昇した場合も高圧側のガス圧が上昇します。
(2) 蒸発器出口管に取り付けられた感温筒内の圧力は,蒸発器出口温度に相当する飽和圧力となる。この圧力の変化により,過熱度が一定になるように膨張弁の開度を自動的に調整する。
(3) ・蒸発器で冷媒が全部気化せず,一部が液状で圧縮機に吸入される現象である。
・リキッドバックのまま運転すると,ノッキングを生じて圧縮機各部を損傷したり,激しいときはシリンダを破損するおそれがある。
参考文献
機関科口述試験研究会編:機関科三級 口述標準テスト,海文堂,1999年
東京海洋大学海技試験研究会編:海技士3E 徹底攻略問題集,海文堂,2011年
機関技術研究会編:最近3か年シリーズ 三級海技士(機関)800題 平成28年度版,成山堂書店,2016年
機関技術研究会編:最近3か年シリーズ 三級海技士(機関)800題 平成30年度版,成山堂書店,2018年