三級海技士(機関)機関二 筆記問題清浄機(1)
以下は,三級海技士(機関)筆記試験,機関二に関する過去問題です。
※ 出題時期は,平成22年7月から平成29年4月定期試験までの問題を調べたものです。
問題
図は,弁排出形遠心油清浄機(分離板形)の上部構造の略図である。図に関する次の問いに答えよ。【出題:25/10】
(1) ①は,何か。(名称を記せ。)また,その役目は何か。
(2) ②は,何か。(名称を記せ。)
(3) パイロットバルブアッセンブリに組み込まれたパイロット弁の役目は,何か。
解答
(1)・調整板
・潤滑油の密度に応じて適当な内径のものを選ぶことで,回転体内の油と水の境を適正な位置に保ち,分離効果を上げる。
(2) 弁シリンダ
(3)パイロット弁を開閉することで,弁シリンダ下部の閉弁水圧室内の作動水を排出又は保持し,弁シリンダを開閉させ,スラッジ排出と清浄運転の切り替えを行う。
解説
弁シリンダー(②)は,③から閉弁用の水を送り込み,④の所に貯めて押し上げます。
問題の図では,オレンジの部分が閉じています。
弁シリンダーを下げるためには,④の水を抜く必要があります。
そこで⑤から水を送り込み,パイロットバルブ(オレンジの部分)を開く(図で右にずれる)ことによって,赤の点線のように水を抜きます。⑤に入る水は,供給を止めると⑥の部分から抜けますので,パイロットバルブは,再び遠心力によって閉じます(図で左にずれる)。
参考文献
機関科口述試験研究会編:機関科三級 口述標準テスト,海文堂,1999年
東京海洋大学海技試験研究会編:海技士3E 徹底攻略問題集,海文堂,2011年
機関技術研究会編:最近3か年シリーズ 三級海技士(機関)800題 平成28年度版,成山堂書店,2016年
機関技術研究会編:最近3か年シリーズ 三級海技士(機関)800題 平成30年度版,成山堂書店,2018年