三級海技士(機関)機関二 筆記問題 甲板機械(8)

三級海技士(機関)機関二 筆記問題 甲板機械(8)

以下は,三級海技士(機関)筆記試験,機関二に関する過去問題です。

※ 出題時期は,平成22年7月から平成29年4月定期試験までの問題を調べたものです。

問題

図は,電動油圧操舵装置を示す略図である。図に関する次の問いに答えよ。

(1) 操舵棒は,何を制御するか。

(2) 操縦装置が作動すると,遊動レバーは,どこを支点として動くか。また,舵が動きはじめると,次にどこを支点として動くか。

(3) 所定の舵角になると,操縦棒は,どのような位置になるか。

【出題:29/04】

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この問題は,ヘルショウシングルドラム式かじ取装置の一部を示したものであり,全体の装置の構成が見えないので分かりにくい問題となっている。操作棒は,電動油圧ポンプ(ヘルショウポンプ)に連結されており,ポンプからの油の送出し方向及び送出し量を制御する。ポンプからの油はF(ラム)の両側に設置された油圧シリンダーに送られ,図上ラムの左右方向の動きを制御し,これがE(ラダーストック)の回転となり舵が動くことになる。
まず,舵の動きは,操舵室からの信号を受け,D(操縦用レバー)に伝えられ,黒丸部分を支点として遊動レバーが動かされる。この時,舵はまだ動いていないのでBは固定されたまま支点となって遊動レバーが動く。これと同時に操縦棒が動き,ポンプが制御される。ポンプからの油の流れを受け,Fが動くと今度は,Aを支点として遊動レバーが動くため操作棒が元の中立位置に戻り,油圧シリンダーへの油の流れが止まる。

解答

(1) 電動油圧ポンプ(ヘルショウポンプ)の油の流れ。

(2) 遊動レバーはBを支点として動き,かじが動き始めるとAを支点とする。

(3) 油圧ポンプが吸込,送出し作用をしない位置。

参考文献

機関科口述試験研究会編:機関科三級 口述標準テスト,海文堂,1999年

東京海洋大学海技試験研究会編:海技士3E 徹底攻略問題集,海文堂,2011年

機関技術研究会編:最近3か年シリーズ 三級海技士(機関)800題 平成28年度版,成山堂書店,2016年

機関技術研究会編:最近3か年シリーズ 三級海技士(機関)800題 平成30年度版,成山堂書店,2018年

三級海技士(機関)筆記試験問題
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