三級海技士(機関)機関二 筆記問題 誘導電動機(1)

三級海技士(機関)機関二 筆記問題 誘導電動機(1)

以下は,三級海技士(機関)筆記試験,機関二に関する過去問題です。

※ 出題時期は,平成22年7月から平成29年4月定期試験までの問題を調べたものです。

問題

三相誘導電動機に関する次の問いに答えよ。【出題:24/07,26/02】

(1) 三相一次巻線のうち,1相の巻線が運転中に断線しても運転を続けるのは,なぜか。

(2) 三相一次巻線のうち,1相の巻線が断線している誘導電動機に三相電圧を加えても始動しないのは,なぜか。

(3) 上記(1)の運転中の断線の場合,回転速度及び力率の変化は,それぞれどのようになるか。また,それは,なぜか。

解答

(1) 三相一次巻線のうち,1相の巻線が断線すると,単相誘導電動機となる。運転中は,2相巻線による交番磁界によって交流が誘発されて回転磁界が発生している(トルクを発生している)ため,運転を続ける。

(2) 始動時は,交番磁界を発生するだけで,回転磁界を発生しないため(交互に逆向きのトルクを発生するのみ),始動トルクがないことから始動しない。

(3) ・回転速度は低下する。:三相のときよりトルクが減少し,すべりが増大するため
・力率は悪くなる。:リアクタンス分が大きくなるため

参考文献

機関科口述試験研究会編:機関科三級 口述標準テスト,海文堂,1999年

東京海洋大学海技試験研究会編:海技士3E 徹底攻略問題集,海文堂,2011年

機関技術研究会編:最近3か年シリーズ 三級海技士(機関)800題 平成28年度版,成山堂書店,2016年

機関技術研究会編:最近3か年シリーズ 三級海技士(機関)800題 平成30年度版,成山堂書店,2018年

三級海技士(機関)筆記試験問題
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