三級海技士(機関)機関二 筆記問題 誘導電動機(2)
以下は,三級海技士(機関)筆記試験,機関二に関する過去問題です。
※ 出題時期は,平成22年7月から平成29年4月定期試験までの問題を調べたものです。
問題1
三相誘導電動機のすべり(スリップ)に関する次の問いに答えよ。【出題:27/04】
(1) すべりとは,何か。(すべりを表す計算式も示せ。)
(2) 運転中,どのような場合にすべりが増大するか。
問題2
三相誘導電動機に関する次の問いに答えよ。 【出題:23/07,28/02】
(1) 電動機のエアギャップが大き過ぎる場合,どのような不具合を生じるか。
(2) 4極の三相誘導電動機が,電源の周波数60Hzで,毎分1760回転する場合のすべり(スリップ)は,何パーセントか。(計算式を示して答えよ。)
(3) 運転中,すべり(スリップ)が増大する原因は,何か。
解答1
(1) 誘導電動機の同期速度をNs,回転子の回転速度をNとした場合,すべりSは,次式で表される。
すべりは,同期速度に対する,同期速度と回転子回転速度の差の比率である。
(2) ① 二次回路の抵抗増大(接触部分の接触不良)。
② 過負荷。
③ 供給端子電圧の低下。
④ 始動装置の不良(接触器の不良)。
解答2
(1) ① 無負荷電流が増加する。
② 電動機の力率が低下する。
(2) 同期速度(Ns)は,
電動機の回転子の速度をとすると,すべりは,
答:2.2%
(3) 解答1(2)参照
参考文献
機関科口述試験研究会編:機関科三級 口述標準テスト,海文堂,1999年
東京海洋大学海技試験研究会編:海技士3E 徹底攻略問題集,海文堂,2011年
機関技術研究会編:最近3か年シリーズ 三級海技士(機関)800題 平成28年度版,成山堂書店,2016年
機関技術研究会編:最近3か年シリーズ 三級海技士(機関)800題 平成30年度版,成山堂書店,2018年