三級海技士(機関)機関一 筆記問題 ディーゼル機関(33)

三級海技士(機関)機関一 筆記問題 ディーゼル機関(33)

以下は,三級海技士(機関)筆記試験,機関一に関する過去問題です。

※ 出題時期は,平成22年7月から平成29年4月定期試験までの問題を調べたものです。

問題

ディーゼル機関のタイロッドに関する次の問いに答えよ。 【出題24/04,26/10,29/10】

(1) タイロッドを用いると,どのような利点があるか。また,どのような欠点があるか。

(2) タイロッドのねじは,緩みを防ぎ,強さをもたせるためどのようなねじとするか。

(3) 長いタイロッドの場合,曲げ応力を防止するためどのようにするか。

解答

(1)【タイロッドを使用する場合の利点】

① ヘッド(台板),フレーム(クランク室)及びシリンダを別々に製作することが可能である。

② ヘッド(台板),フレーム(クランク室)及びシリンダを一体で締め付けるため,これらにかかる燃焼ガス圧力による引張応力を減じることができる。

③ 機関の振動を減少できる。

④ 機関の質量を減じることができる。

【タイロッドを使用する場合の欠点】

① 機関の製作費が高くなる。

② タイロッドの締付けに注意を要する。

(2) タイロッドのねじは,山数の多い細目ねじを使用して緩みを防止する。また切欠き効果を生じさせないよう精度の高い加工を行い,強さを持たせる。

(3) 長いタイロッドの場合は,構造上の措置として,タイロッド中間部に振止めボルト(+ブッシュ)を取り付け,タイロッドの曲げ応力を防止している。また,防止するために実施すべきことには,定期的にタイロッドの増締めや,タイロッド振動防止用セットスクリューの緩みの定期的な点検,増締めがある。

参考文献

機関科口述試験研究会編:機関科三級 口述標準テスト,海文堂,1999年

東京海洋大学海技試験研究会編:海技士3E 徹底攻略問題集,海文堂,2011年

機関技術研究会編:最近3か年シリーズ 三級海技士(機関)800題 平成28年度版,成山堂書店,2016年

機関技術研究会編:最近3か年シリーズ 三級海技士(機関)800題 平成30年度版,成山堂書店,2018年

三級海技士(機関)筆記試験問題
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