三級海技士(機関)機関一 筆記問題 プロペラ軸系(8)
以下は,三級海技士(機関)筆記試験,機関一に関する過去問題です。
※ 出題時期は,平成22年7月から平成29年4月定期試験までの問題を調べたものです。
問題
図は,海水潤滑式船尾管シール装置として用いられる端面シールを示す。図の㋐はインフレイタブルシール,㋑は予備シールリング,㋒はガータスプリング,㋓は作動シールリング,㋔はメイティングリングである。図に関する次の問いに答えよ。
【出題:23/10,26/04,29/10】
(1) しゅう動しながら密封作用を行う面は,どこか。
(2) インフレイタブルシールの役目は,何か。
(3) A及びBの管内の海水の役目は,それぞれ何か。
解答
(1) ㋓ 作動シールリングと㋔メンティングリングの面
(2) インフレイタブルシールは,航行中海水の漏えいが多くなった場合,軸回転を停止し,これに空気を送って海水シールする。これによって洋上でもシールリングを点検したり,必要に応じて㋑予備シールリングと交換することもできる。
(3) ・A管内の海水の役目
① 船尾管軸受部の冷却,潤滑を行う。
② シールケーシング内を清浄に保つ。
③ ㋓作動シールリングを㋔メイティングリングに押さえ付けて海水シールする。
・B管内の海水の役目
① ㋓作動シールリングしゅう動部の冷却,清浄作用を行う。
② ㋓作動シールリングの密着圧を調整する。
参考文献
機関科口述試験研究会編:機関科三級 口述標準テスト,海文堂,1999年
東京海洋大学海技試験研究会編:海技士3E 徹底攻略問題集,海文堂,2011年
機関技術研究会編:最近3か年シリーズ 三級海技士(機関)800題 平成28年度版,成山堂書店,2016年
機関技術研究会編:最近3か年シリーズ 三級海技士(機関)800題 平成30年度版,成山堂書店,2018年