三級海技士(機関)機関三 筆記問題 燃料(5)

三級海技士(機関)機関三 筆記問題 燃料(5)

以下は,三級海技士(機関)筆記試験,機関三に関する過去問題です。
※ 出題時期は,平成22年7月から平成29年4月定期試験までの問題を調べたものです。

問題

次の(1)~(3)に該当する燃料重油を積み込んだ場合,この重油を使用するにあたりどのような処置を行うか。それぞれ述べよ。

(1) 水分が多い。
(2) きょう雑物を多く含む。
(3) 硫黄分が多い。

【出題:26/02】

コメント

(1) まずは,燃料の澄タンク(セットリングタンク)にて適当な温度に加熱し,十分にドレンを排出しましょう。忘れがちですが,停泊や船が揺れていない時間が長ければ長いほどドレンの排出には適しています。次に,清浄機にて水分を分離して排除しましょう。じょうきゅに応じて,新油貯蔵タンクにおいておける燃料の乳化生防ぐため,エマルジョンブレーカ(乳化防止剤)をタンク内に投入しましょう。

(2) きょう雑物が多く含まれると機器類の摩耗などの損傷を生じやすくなるため,コシキ(ストレーナー)の掃除回数を増やす,清浄機の流量を少なめにする,セットリングタンクのドレンの排出を頻繁するなどの処理が必要です。また,機器類の点検・掃除など,適宜,整備を行う必要があります。

(3) 硫黄分が多いと燃焼によって硫黄酸化物が形成され,硫酸腐食を起こす危険が高まります。この辺りに関しては,下記の記事をご参照ください。

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三級海技士(機関)筆記試験問題
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