三級海技士(機関)機関二 筆記問題 補機 うず巻ポンプ(1)
以下は,三級海技士(機関)筆記試験,機関二に関する過去問題です。
※ 出題時期は,平成22年7月から平成29年4月定期試験までの問題を調べたものです。
問題
うず巻ポンプに関する次の問いに答えよ。
(1) 二重底の清水タンクから上甲板の清水タンクに送水する場合,実揚程はどこからどこまでか。(図で示せ。)
【出題:24/10,27/10】
(2) ポンプ内の高圧側から低圧側への逆流に対しては,どのような防止方法がとられているか。
【出題:24/10,27/10】
(3) パッキン箱の中に装備されるランタンリング(封水リング)の役目は,何か。
【出題:23/02,25/10,28/02】
(4) 軸封装置のパッキン押えボルトのナットを締め付ける場合,どのような注意が必要か。
【出題:23/02,25/10,28/02】
(5) 軸方向のスラストとは,どのようなことか。 【出題:23/02,25/10,28/02】
解答
(1) 吸込み側(二重底の清水タンク)の水面から吐出し側(上甲板の清水タンク)の最高水面まで。
(2) 羽根車の吸込み部に突出部を設け,これに相対するケーシング側に交換可能なライナリング(マウスリング)を装備し,隙間を小さくすることにより,うず形室内の圧力の高い水が吸込み側に逆流するのを防いでいる。
(3) 封水を供給することによって,グランドパッキンの潤滑・冷却を行う。車室内が負圧の場合は,グランド部から空気の吸込みを防止する。
(4) ① 片締めしない。
② 締め過ぎない。グランド部の発熱に注意して,水の場合は若干漏れる程度に締める。
(5) 羽根車がケーシング内で回転するとき,羽根車の軸側と吸込み側の圧力差によって,吸込み側に押される。これを軸方向のスラストという。