三級海技士(機関)機関三 筆記問題 金属材料の焼なまし
以下は,三級海技士(機関)筆記試験,機関三に関する過去問題です。
※ 出題時期は,平成22年7月から平成29年4月定期試験までの問題を調べたものです。
問題
鋼の焼なましに関する次の問いに答えよ。
(1) 目的は何か。(3つあげよ。) 【出題:23/10(どのような目的で行うか。),27/07,28/10】
(2) どのようにして行うか。(その方法を記せ。) 【出題:23/10(どのような方法で行うか。),27/07,28/10】
解答
(1) ① 冷間加工で硬化したものを軟化する。
② 鋳造,鍛造,焼入れ,機械加工,溶接などによって生じた内部応力を除去する。
③ 結晶組織の調整を行って、工具鋼などの切削性の改善やじん性の向上を計る。
(2) 適当な温度(550~800℃)に所要時間加熱した後、徐々に冷却する。
コメント
鋼を切削加工する場合,ある程度軟らかい状態であることが理想出来です。このため,鋼を軟らかくする作業が焼きなましです。焼きなましには,組織を均一にする役割もあり,処理が不十分であると鋼材の組織の堅さが不均一となり,機械加工に適さなかったり,加工ムラが生じる一因となります。
参考
株式会社キーエンス『熱処理入門』:https://www.keyence.co.jp/ss/products/recorder/heat/basics/type.jsp
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